前回にも書きました雑誌「ひととき」のことです。
この3ページは、写真と文章も、ダブルですっごくお気に入り。
文章は、作家の吉永みち子さん。モーニングバードのコメンテーターとしても出演してあって、お会いしたときに「あっ、TVで見た事ある」って思った。
これは余談でしたが、インタビューは、つい予定時間よりも多くしゃべってしまったような気がしてます。一方的に聞いてくれるというより、こちらが発した言葉からノンフィクションな膨らみがある返事が帰ってくるのです。日常会話みたいでした。
出来上がった雑誌は、話した内容が本を書く人の感覚でオーバーでなく無く書かれていて、今迄関わった人への敬意も書いてくれてるのですが、その書き方が良くて。
オーバーな表現で書かれるのもくすぐったかったり、そんなでもないけどと思ってしまって自分で読んでいて心地よくなく、一瞬温度が下がることもある。
過去の手探りに頑張ってた時代の事を読んでちょっと目頭が熱くなりそうなこともあった。すっかり自身が世界に引き込まれてしまったみたい。
「大きな喜びや悲しみを表現するというより、口笛は日常の軽やかな気分や、ささやかな幸せに寄り添える楽器だと思います」
と書かれていたけど、私のくちぶえ心を組みとってくれたかのようなささやかな表現で書いてくれたことがお気に入りポイント。
きっと、表現に関して他の書物を一切参考にせず、インタビューの内容だけで書いたんじゃないかと思う。作家的ライターの心意気かな。